札幌戦、ドリブルで仕掛ける富樫 [写真]=Getty Images for DAZN
4日に開催された明治安田生命J1リーグ第2節、横浜F・マリノスはホームで北海道コンサドーレ札幌を3-0で破り、開幕2連勝を飾った。
端正なマスクとは裏腹に、泥臭いプレーをもいとわない。前線に新外国籍選手が加入し、昨年終盤に勝ち取った先発の座も安泰ではなくなった。だからこそ、早くゴールが欲しかった。54分に自身の今季初ゴールを決めると、全身で喜びを露わにしながらも、富樫敬真はどこか安堵めいた表情を浮かべていた。
「交代前に、本当に最後の最後に、ああやってこぼれ球が来て良かったと思います」
齋藤学がプレスを掛けて相手DFから奪ったボールに、一度は身体を寄せるも、齋藤がキープできると分かるや否や、すかさずボールから距離を取る。しかし、その目はしっかりボールと齋藤の動きを見ていた。そして齋藤がシュートを放った瞬間に反応し、GKが弾いたボールを左足で押し込んだ。
「ああいう形のこぼれ球が来るように泥仕事をしているじゃないですけど、ああいったチームの仕事をずっとやっていると、あんなこぼれ球が来るべくして来たのかなと思いますね。そこは本当に良かったかなと思います」
相手はJ2から5年ぶりに昇格してきたチーム。引いてくることは、事前のミーティングで聞いて分かっていた。問題は、そこをどうやって打開するのか。「サイドが結構フリーになるので、そこはタイミングを合わせて。相手の人数が多くても、触れるようなコミュニケーションを取っていた」と明かす。そして「あと、ほんの数センチみたいなところを繰り返していて……」、54分の待望のゴールシーンが生まれた。
チームは開幕2戦連勝で6ゴール。好調なスタートを切っている。その要因を「一つはいい競争ができていること。そして今まで以上にいいコミュニケーションが取れていること。あとはエネルギッシュにやれている部分が多いのかな」と口にした富樫。「ここで一旦切り替えて、またチャレンジャーのつもりでやっていくしかない」と次節に対戦する昨年王者へ挑むつもりだ。
By サッカーキング編集部
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