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【予想スタメン】コンディション面で優位に立つ広島、先制点と“切り札”が勝利のカギ

2016.05.27

得点量産中のウタカ(左)、先発起用に応えたい宮吉(右) [写真]=Getty Images

アビスパ福岡 中村北斗ら負傷者の復帰は明るい話題、多彩な戦術を用い広島に挑む

 福岡は14日のリーグ戦第12節から、3週間で7試合を消化する過密日程の真っ只中にいる。中村北斗やダニルソンなど、負傷離脱していた選手は戻りつつある。しかし、ACL敗退により、リーグ戦に集中している広島に比べると、コンディション面では福岡が不利となる。


 とはいえ、直前のナビスコ杯第6節は先発10人を入れ替え、サガン鳥栖に先制されながらもドローに持ち込むたくましさを見せた。18歳の邦本宜裕がリーグ戦第13節の柏レイソル戦で今季初得点を挙げたことや、リーグ戦ではベンチスタートの多い平井将生がナビスコ杯で連続ゴールを挙げている点など、チームとしての勢いは失っていない。この流れをリーグ戦でもプラスに働かせたい。

 福岡は相手の特徴に合わせて、3バックと4バックを併用して戦っているが、3バックの広島に対して、どちらのシステムを採用するかは注目ポイント。チームとしてのスタイルが確立されている広島に対し、相手に合わせて柔軟に対応する福岡。ナビスコ杯第6節から中3日と準備期間は短いが、広島対策を徹底することができれば、福岡にも勝機は十分にある。左サイドの阿部巧、予想フォーメーションではボランチの邦本など、精度の高いボールを蹴ることができる選手もいるため、サイドからのクロスで中央の高さを生かし、ゴールを狙いたい。

 一方、ナビスコ杯では2試合続けてPKを与えているほか、リーグ戦でもビルドアップのボールを奪われてカウンターから失点。直接失点につながるミスをいかに減らせるかが課題となる。(新甫條利子)

■福岡予想スタメン
3-4-3
GK
イ・ボムヨン
DF
キム・ヒョヌン
堤俊輔
田村友
MF
中村北斗
末吉隼也
邦本宜裕
阿部巧
FW
城後寿
金森健志
ウェリントン

サンフレッチェ広島 前節のG大阪戦は1-3で完敗、宮吉ら若手の奮起に期待

 リーグ戦第13節、ガンバ大阪戦での完敗は「落胆してしまった」とピーター・ウタカが語るほど、チームに大きなダメージを与えた。特に失点の仕方が問題で、クイックリスタートに対応できなかった1点目、カウンターにしてやられた2、3点目と、警戒していたのにやられてしまった悔いが、広島を包む。また、昨季であれば、先に失点しても追いつき逆転できていたのに対し、今季は未だ逆転勝利がない。ジュビロ磐田戦、G大阪戦のように先に失点し、そのままズルズルと勝点を失うケースが多い。

 それはやはり、昨季は途中交代だけで8得点を決めた浅野拓磨の不在が大きいだろう。彼は広島にあって異質な存在で、個人のパワーで局面を一気に変え、得点を決めてしまう能力を持つ。彼がけがやU-23日本代表で不在になっている現実は、広島にとって大きな痛手。「途中交代の選手が(自分も含めて)ゴールやアシストという結果を出していない」と佐藤寿人は嘆くが、昨季の浅野のような“切り札”的な存在の出現が、広島浮上の大きなカギを握るのだろう。

 ただ、現状の厳しさは、若手にとってはビッグチャンス。今週のトレーニングでは出場機会に恵まれていない若者たちが気を吐き、主力組と堂々と渡り合っていた。特にシャドーでのプレーに慣れてきた宮吉拓実は練習試合でも得点を挙げてチームを勝利に導き、トレーニングでもピーター・ウタカを追い越して裏をとり、ビッグチャンスを何度も演出していた。

 12試合10得点と驚異的なハイペースで得点を量産するピーター・ウタカには、強烈な警戒網が敷かれることは疑いない。そこを打破するためには、宮吉や柴崎晃誠のようなシャドーの得点量産が不可欠。そのきっかけを福岡戦でつかむことができるか。興味深い一戦である。(紫熊倶楽部 中野和也)

■広島予想スタメン
3-6-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
水本裕貴
MF
ミキッチ
青山敏弘
森崎和幸
清水航平
宮吉拓実
柴崎晃誠
FW
ピーター・ウタカ

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