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【予想スタメン】堅守の広島vs攻撃の川崎…佐藤と大久保の記録更新にも注目

2016.02.26

記録更新の期待がかかる佐藤(左)と大久保(右) [写真]=Getty Images

サンフレッチェ広島 疲労の蓄積に不安も、熟練されたチーム力で勝負

 20日、Jリーグのシーズン到来を告げるゼロックススーパーカップでガンバ大阪に完勝し、4度目の優勝。他に類を見ない「熟練」を感じさせると同時に、ピーター・ウタカや茶島雄介といった昨季とは違う戦力も結果を出した。もちろん、まだドウグラスの穴を完全に埋めきったとは判断できない。


 一方、中2日で行われたACLでは、ブラジル代表やアルゼンチン代表の強者がそろった山東魯能を相手にシュート20本を浴びせるなど内容で圧倒しながら、屈辱の逆転負け。若者の勢いと危うさを感じさせた。

 今季も間違いなく「2チーム分の戦力」は広島に存在する。だが、その質は違う。安定感が際立つベテラン組と爆発力を内包する若者たち。昨季以上に激化したポジション争いの中、チームは間違いなくレベルアップはしているが、一方で年末まで天皇杯を戦ったチームには、疲労が蓄積している。しかも、ゼロックス杯、ACL開幕戦とプレッシャーがかかる試合が中2日、中3日で連続。メンバーを入れ替えているとはいえ、連続して試合に出ている選手もいる。全員がフレッシュとは言いきれない。

 開幕戦にJ1最多得点記録更新がかかる佐藤寿人が、ゼロックス杯で足を負傷したことも懸念材料。精密検査の結果は「問題なし」とはいえ、川崎戦で先発できるかどうかは微妙な状勢だ。キャンプから切れ味を見せつけてきた川崎キラーがピッチに立てるかどうか、広島サポーターならずとも気に掛かる。(紫熊倶楽部 中野和也)

■広島予想スタメン
3-4-2-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
佐々木翔
MF
ミキッチ
青山敏弘
森崎和幸
柏好文
茶島雄介
柴崎晃誠
FW
佐藤寿人

川崎フロンターレ 試合勘の差で不利も、打倒王者に燃える

「昨年の一番強いチーム。自分たちの力をしっかり出したい」と風間八宏監督が言えば、主将の中村憲剛も「最大の敵ですから、これ以上ない相手」と口にする。チームには、昨季の王者広島との開幕戦を楽しみにする雰囲気がある。

 始動から様々なフォーメーションと組み合わせを取り入れてきたが、4-4-2に落ち着きそうだ。とはいえ、どの形であれスタイルは変わらない。まずはボールをしっかりと握ること。今季も大島僚太とダブルボランチを組む中村は、「ここで絶対にボールを取られちゃいけない。守るためじゃなくて、ボールを握ってハーフコートで攻めるためにいる」と言いきる。ボールを握り、広島の守備陣をいかに揺さぶるか。森谷賢太郎は「前でブロックを組まれるので、ミドルシュートで引き出していきたい」とイメージを話す。そして誰がこじ開けるか。世間の注目は、大久保嘉人と佐藤寿人によるJリーグ歴代最多得点記録更新だろうが、2年連続開幕弾を決めている小林悠の3年連続弾にも期待したい。

 不安材料は試合勘の差だ。広島はすでにゼロックススーパーカップとACLを消化しており、これが公式戦3試合目となる。開幕戦とはいえ、「いつもどおり」にやれるだろう。一方の川崎にとっては、これが正真正銘の開幕戦。ゲームの入り方を含め、どうしても慎重にならざるを得ない。どれだけ早く「いつもどおり」にやれるか。守備陣に目をやると、センターバックに奈良竜樹が入り、GKチョン・ソンリョンが加入。能力は間違いないが連携面にも不安は残る。開幕直前に銀髪に染めた谷口彰悟の統率力にも注目したい。

 ここ2年、アウェーの広島では終了間際に決勝弾を浴びている。今年こそは勝利して、負の記憶を払拭しなくてはいけない。(いしかわごう)

■川崎予想スタメン
4-4-2
GK
チョン・ソンリョン
DF
エウシーニョ
奈良竜樹
谷口彰悟
車屋紳太郎
MF
森谷賢太郎
大島僚太
中村憲剛
狩野健太
FW
小林悠
大久保嘉人

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