2016.02.19

シーズンの行方を占うゼロックス杯…ブレない王者広島に恐れ知らずのG大阪が挑む

青山敏弘 岩下敬輔
18日のプレスカンファレンスで意気込みを語った青山(左から2人目)と岩下(左から3人目)
2013年までサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で編集、記者を担当。現在はフリーランスとして活動中。

 2月20日、Jリーグ王者のサンフレッチェ広島と天皇杯覇者のガンバ大阪が対戦する富士ゼロックス・スーパーカップ2016が行われる。前シーズンのタイトルホルダー同士が激突する“いきなりファイナル”のような同大会は、新シーズン到来を告げる風物詩、そしてシーズンの行方自体を占う大会として定着してきた。

 しかし近年はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ第1節と第2節に挟まるタイミングで開催されていたため、各チームが大会への対応に苦慮する一面も見え隠れした。もちろん全力を尽くさないわけではないが、参加チームからは「ACLの開幕前に大会を実施する形に変更できないか?」との提案も実際に出されていたという。今年はJリーグ自体の開幕が2月最終週に早まったこともあり、ゼロックス杯もACL開幕に先立つ形に前倒し。結果としてクラブからの要望が通る形で、この大会に注力しやすい環境が整うこととなった。例年以上に熱い試合が期待できそうだ。

 まずは過去4年間で3度のリーグ王者に輝いている広島の仕上がり具合が気になるところ。1月25日から2月7日までの鹿児島キャンプで起動したチームは、2月10日から18日までの宮崎キャンプで仕上げの練習を実施している。20日のゼロックス杯はそうしたキャンプの成果を見せる舞台となりそうだが、実際にキャンプを観た印象としては森保一監督というチームの大黒柱が明確に立っており、ブレる気配がまるでないと言ったところ。情熱の指揮官は「(リーグ王者になることで)相手が今まで以上の力を出してくるのだから、今までどおりでは絶対にいけない」と選手たちを煽りつつ、見事にオーガナイズされた練習を課した。

 例年頭を痛めてきた主力の流出は今年も発生してしまっており、チーム得点王のFWドウグラスがアル・アインへ移籍。ただ、裏を返せば彼一人のみにとどまったという言い方も可能で、清水エスパルスから獲得したピーター・ウタカのフィット次第で解消できる問題でもある。能力の高さは昨季の清水でも存分に示していたが、あとは広島のチームプレーに馴染めるかどうか。この大会はウタカのフィット具合を推し量る機会にもなりそうだ。一方、京都サンガF.C.から移籍してきた宮吉拓実はキャンプで別メニュー調整からのスタートとなるなど、少々出遅れた様子だった。

 対するG大阪は1月1日の天皇杯決勝で浦和レッズを退けて優勝。そこから2週間と少しのオフを挟み、1月18日から24日まで実施した沖縄キャンプからチームを始動させた。そこで体力面を整えながら、1月31日からは宮崎での調整を開始。FCソウルや蔚山現代といった国外のチームともスパーリングを行いつつ、2月7日に大阪へ戻り、2日間のオフを挟んで練習を続けてきた。14日には新設の市立吹田サッカースタジアムにて行われたPanasonic CUPで名古屋グランパスと対戦。3-1の快勝で順調な仕上がりを感じさせた。

 その名古屋戦では新戦力が早くも先発でピッチに立った。ともに横浜F・マリノスから獲得してきたアデミウソンと藤本淳吾だ。アデミウソンが持ち前の俊敏さとテクニックを見せて先制点を演出すれば、藤本は左足FKで今野泰幸の2点目をアシスト。左のプレースキッカー不在は泣きどころだっただけに、藤本の加入でG大阪のセットプレーがより大きな脅威となっていくことを印象づけた。岩下敬輔が負傷離脱中なのは不安要素だが、それ以上に楽しみな要素が多いと言える。

 昨季は明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝でも激突した広島とG大阪。史上最大級の大逆転でアウェーの初戦を制した広島がそのまま勝ち切る形で閉幕したが、第1戦の途中までは、むしろG大阪がこれ以上ないくらいに押し込んでいた。今回の対戦では前線からの圧力で広島得意のビルドアップを封じ、新たな武器を2本加えた攻撃陣がゴールに襲い掛かることが予想される。一方の広島は、宮崎キャンプでハイプレスをいなしながら縦パスを起点に加速していく練習を繰り返していたのが印象的だった。

 王者としてのプライドを持ちながら決しておごりを見せない広島と、チャレンジャースピリットを抱きながら何も恐れるもののないG大阪の対峙は、確実に好ゲームが期待できる至高のエンターテインメント。今季もタイトルを争うであろう両雄のファーストマッチは、Jリーグのシーズン到来を告げるにふさわしい熱戦となるに違いない。

文=川端暁彦

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