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Jリーグがクラブライセンス判定を発表…鳥栖は3期連続赤字ならJ3降格も

2015.09.29

鳥栖は本年度決算で赤字を計上した場合、J3降格の可能性がある [写真]=Getty Images

 Jリーグは29日、東京都内で2016シーズンのJリーグクラブライセンス判定について発表。今季と同じ37クラブにJ1ライセンス、7クラブにJ2ライセンスを発行した。また、昨年度まで2期連続して赤字を計上していたサガン鳥栖については、経営面での是正通達を付帯した上でJ1ライセンスを認めた。

 Jリーグでは独立した第三者機関「クラブライセンス交付第一審機関(FIB)」がアジアサッカー連盟(AFC)のライセンスに準拠しながら日本版にカスタマイズしたクラブライセンスの交付判定を行っており、クラブから提出された申請に基づいて財務状況やスタジアムのスペック、アカデミー部門の運営などに応じたクラブライセンスを発行。J1ライセンスを持たなければ順位基準(J2リーグ戦2位以内)を満たしてもJ1に昇格することができないなど、Jリーグを運営する上での重要な判断基準となっている。


 来季のリーグ戦に向けては、37クラブがJ1ライセンスを取得。ツエーゲン金沢はトレーニング施設の充足、FC岐阜はスタジアムおよびトレーニング施設の改修でJ1基準を満たした。一方、ザスパクサツ群馬とカマタマーレ讃岐は今回からトレーニング施設の充足がJ1ライセンス取得の必要条件とされたことで従前の練習場がJ1基準を満たさず、J2ライセンス発行止まり。2クラブが入れ替わる形での同数認定となった。

 また、現在J3リーグで首位に立つレノファ山口にはJ2ライセンスを認定。このまま1位でフィニッシュするか、2位に入ってJ2・J3入れ替え戦でJ2・21位のクラブに勝利し、平均入場者数3000人、広告料収入1億円以上を達成すれば、来季からのJ2昇格を果たすことになる(正式にはJリーグ理事会を経て確定)。

 今回、最大の注目を集めたのは、2期続けて赤字計上していた鳥栖だった。FIBは現時点で致命的な経営状況に陥っていないことを受け、鳥栖からJリーグ側に本年度の損益見通しを定期的に報告させ、さらに来年度の予算編成を事前相談させることで2016シーズンのJ1ライセンスを認めた。

 ただ、予断を許さない状況に変わりはない。現状ではリーグ戦の安定開催に心配がないことでJ1ライセンスが交付されたが、Jクラブは債務超過に陥るか、3期連続して赤字を計上した時点でJ1、J2のクラブライセンスが発行されないことになっている。仮に鳥栖が本年度決算で赤字を計上した場合はこの大原則に抵触することとなり、2017シーズンからのJ1、J2参加が認められないどころか、本年度決算の着地見込みが決定的に赤字となると認められた場合は来季のJ1参加を剥奪され、J3降格を余儀なくされる可能性もあるという。安定したリーグ戦開催を目指すJリーグとしても、鳥栖が健全な財務状況を取り戻すことができるように細かくコミュニケーションを取りながらサポートしていくとした。

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