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三冠王者G大阪の新シーズン展望…遠藤「新たな決意でタイトルに向かう」

2015.02.20

タイトルへの決意を語った遠藤[写真]=GAMBA OSAKA

 2年ぶりのJ1復帰を果たした昨シーズン。ガンバ大阪は前人未踏の『J1復帰イヤーにおける三冠』を達成した。

『1冠目』のタイトルは、11月8日のヤマザキナビスコカップ。このサンフレッチェ広島戦を0−2からの逆転劇で勝利すると、J1リーグでは首位を走る浦和レッズが足踏みを続ける中で快進撃を続け、最終節を前にシーズン初の首位に浮上。最終節では徳島ヴォルティスを相手に手堅く勝ち点1を引き寄せて『2冠目』をものに。その翌週には、天皇杯決勝の舞台でモンテディオ山形を下し、『3冠目』を奪取した。


 その躍進が評価され、JリーグベストイレブンにはキャプテンのMF遠藤保仁を筆頭に、FW宇佐美貴史、FWパトリックの3選手が選出。加えて、遠藤はプロ17年目にして自身初となるMVPにも輝き、「来年は35歳になりますが、サッカーは年齢ではない、ということを証明し続けたい」と笑顔をこぼした。

 その喜びから約1カ月を経て、G大阪は沖縄キャンプから新シーズンをスタートさせた。指揮を執るのはもちろん、3冠達成の立役者、長谷川健太監督だ。新加入選手は移籍組が3人に留まったことから、選手の顔ぶれにも大きく変化はなく、「基本的には、昨年の戦いをベースに、すべてのプレーの質、量を増やすことでチーム力アップを目指す」と長谷川監督。それは3年目のキャプテンを預かる大黒柱、遠藤も同じで「個のレベル向上が、昨年以上の結果につながる」と語気を強める。

「選手の顔ぶれも、サッカーのスタイルも変わらないとなれば、当然、相手チームはガンバのサッカーに対応しやすくなる。それを上回るためにも、監督の理想とするサッカーを選手の個性、特徴でどんどん肉付けしながら昨年以上の結果を求めたい」(遠藤)

 目標は、昨年の結果を大きく上回る全タイトル制覇。今年は昨年タイトルを手にした3大会以外にも、ゼロックススーパーカップやスルガチャンピオンシップ、そしてAFCチャンピオンズリーグも待ち受けるが、「昨年同様、あくまで一つひとつ、目の前の試合を真摯に戦っていく」と遠藤。その上で目標を実現する決意だ。

「タイトルを獲った喜びをたくさん味わったことで、選手の誰もが『もっとタイトルを獲りたい』という思いを強めたはず。ただ、だからといって昨年、タイトルを獲ったイメージを持ち続けてもいけない。なぜなら、戦いを進めていく上で『去年はできたのに、なぜ今年はできないの?』って考えが生まれたり、『タイトル』への理想が先行してしまうから。そうではなく一つずつ。今年はまた新たな決意で、タイトルに向かいたい」(遠藤)

 その第一歩を踏み出すべく、G大阪は2月24日、今シーズン初の公式戦、ACLグループリーグ第1節・広州富力戦に臨み、その4日後にゼロックススーパーカップを、さらにに3月3日にはACLのグループリーグ第2節・城南FC戦を戦ったあと、3月7日J1リーグ1stステージの開幕を迎える。チャンピオンチームだけに与えられる栄誉、右腕にゴールドのJリーグワッペンを輝かせながら、どのような2015年のスタートを切るのか。ぜひ、その姿をスタジアムで確認してほしい。

文=高村美砂

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