2019.12.07

留学生と埼玉の企業がフットサルで交流 17回目の開催迎えた埼大W杯とは?

1984年東京都生まれ。2012年よりWeb『サッカーキング』で編集者として勤務。2019年7月よりWeb『サッカーキング』編集長に就任。

 埼玉大学の留学生チームや地元企業のチームが交流するフットサル大会『埼大ワールドカップ2019』が、11月23日に埼玉県のキャプテン翼スタジアム南与野で開催された。

 第17回目の開催を迎えた同大会。埼玉大学の留学生は多岐にわたっており、東・東南アジアを中心に、中国やベトナムをはじめインドやパキスタン、ロシア、ケニアなどの学生が参加する。企業側も地元・埼玉の盛り上げとともに、海外の優秀な人材を発掘する貴重な交流の場ともなる。

 大会を立ち上げた廿楽一男さんは大学の国際化に合わせ、銀行員から大学職員へと転職。当時は500人以上の留学生が埼玉大学に在籍しており、廿楽さんは学生と国際化を視野に入れる県企業を結び付ける名目で大会を立ち上げた。

「交流するきっかけさえあれば、結び付けられます。サッカーは世界の共通語。サッカーを起点として、埼大W杯を起点にして交流が広がっていってほしいです。留学生はたくさんいますが、異なる国の留学生が交流する場は意外とないんです」

 参加する企業側も理由は様々で、「将来的な海外進出のための多文化交流」、「優秀な人材の採用への足掛かり」「CSRの一環」などが挙げられる。

 大会に参加している企業も、株式会社オカモト(精密部品製造業)、株式会社アズ企画設計(不動産)、ポーライト株式会社(軸受、機械部品専門メーカー)、株式会社サイサン(エネルギーブランド“Gas One”を展開)、リンク・パートナー協同組合(外国人実習生のコーディネート)、株式会社アップル(不動産)と、業種はいろいろ。

「今回初めて参加しました」というポーライト株式会社の橋本浩二さんは埼大OB。「我々はBtoB企業なので、あまり世間に知られている会社ではありません。現在は人材確保も大変です。埼玉大学の理系の学生は大変優秀ですし、我々の名前を売りたかったんです。大会参加を表明した後にわかったんですが、社員にも学生時代に埼大W杯に参加した人間もいて、縁を感じます。すでにいろいろな国籍の人間が働いていますし、外国人採用はウェルカムです。サッカーは世界で一番プレーされていて、誰でも気軽に参加できる。引き続き、盛り上げていきたいですね」と話す。

 大会創設直後から参加しているという株式会社アズ企画設計の松本俊人代表取締役は「留学生との交流がメインなので、惹かれました。私たちは早い段階から外国人の雇用に積極的で、この大会は学生との距離感が近く、交流を日常的に持ちたかったんです。会社としては今後も外国籍の従業員を増やしたいと考えています。お客様も外国籍の方が増えていますし、我々も海外進出を視野に入れています。以前勤務していたカンボジア人も帰国後に不動産をやるなど、我々との交流も続いています。規模は拡大したいですね」と、今後へも意欲的だ。

 中国チームとして参加したトウ・シヨウさんは高校卒業後に来日し、今年で12年。現在は博士号取得に向けて勉強する日々を送る。埼玉大学では「中国の留学生が多いんですが、サッカーをやる人は少なかった。そこから頑張ってメンバーを集めました」という状況から、現在は「武蔵浦和で中国人のチームを作り、毎週サッカーをしています。他の地域の留学生や外国人チームとの対戦も増えていて、コミュニティはかなり大きくなっています」と、広がりを見せていることを笑顔で話してくれた。もちろん将来は「日本と中国の懸け橋となるような仕事がしたい」そうだ。

 大会自体は“交流する場”とは思えないほど、激しいプレーが続く。そのプレー一つひとつは完全に“ワールドカップ”だ。各々が国旗を付けたユニフォームを身にまとうなどし、プライドを懸けて戦っている。ホイッスルが鳴ればノーサイドだ。

 廿楽さんは、「1994年のアメリカ・ワールドカップ時、ウォールストリートで働いていたんです。その時も、そこで働く人間が参加するW杯があった。すごく盛り上がったんです。サッカーをするまでは他人でも試合が終われば、友人になれる。世界は狭いです。私が海外で生活している時、サッカーを通じて現地の多くの人に助けられました。その恩返しをしたいんです」と話すと、足早にピッチへと戻っていった。

取材・文=小松春生

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