FOLLOW US

序盤の2点が流れを決め、大津が大量5得点 インターハイ準優勝・桐光学園に大勝

2019.01.01

ハットトリックを達成した大津FW大竹 [写真]=瀬藤尚美

取材・文=篠幸彦(提供:ストライカーデラックス編集部)

 夏のインターハイ準優勝チームがまさかの大敗だった。確かに相手は強豪の大津。それにしても堅守がウリの桐光学園が5失点を喫して初戦で姿を消すというのは、予想していた者はいただろうか。桐光学園の歯車が狂ったのは試合の序盤からだった。

 立ち上がりは実力校同士、激しいぶつかり合いで主導権を奪い合った。しかし、前半5分。左サイドでボールを持った大津MF大竹悠聖がふわりとしたクロスをニアに入れると、大崎舜が桐光学園DF望月駿介の前に入り、頭で合わせて先制点をたたき込んだ。「相手を抑えながらニア上を狙ったらうまく入った。狙いどおりだった」(大崎)

 さらに5分後。今度はショートカウンターからDFの裏に抜け出した大崎が右サイドをドリブルで駆け上がる。そこに合わせて中央の奥原零偉がニアに走り込むと、桐光学園のDFは奥原に引き寄せられた。すると大崎は迷わずプルバックのクロス。そこへ左サイドから走り込んだ大竹がダイレクトシュートで2点目を奪った。「ずっと練習してきた形」(大竹)での鮮やかなコンビネーションによる追加点だった。

「夏の準優勝チームだからそんな簡単に点が取れるわけがない。必ずスキを突かれず、スキを突いていこうと。前の選手たちは常にギャップを意識して狙っていた」(大津・平岡和徳総監督)。まさに序盤のスキを突かれた先制パンチの2失点は桐光学園に重くのしかかった。

 後半13分、前がかりになる桐光学園に対して大津はしたたかに再びショートカウンターを仕掛け、最後は大竹が押し込んで3点目を決める。さらに6分後、「風にうまく乗れれば入るかなという位置に入れたクロス」(大竹)を桐光学園GK北村公平はキャッチするものの、その勢いのままゴールに入ってしまい、大竹のハットトリック達成となる4点目が入った。

 極めつけは交代で入ったばかりの宮原愛輝が後半40分に5点目を決めて試合終了。桐光学園は頼みの綱でもあるエース西川潤が大津の守備網に抑えられ、なす術がなかった。最終的に5-0という大差の試合となったが、開始10分での2失点が大局を決め、その流れを大津が確実にものにした試合だった。桐光学園相手に大勝というこれ以上ない勢いを手にした大津が、選手権をどこまで登りつめるのか。2回戦は大分と対戦する。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO