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集結した若きエリート集団たち 青森山田高校が『new balance championship』初代王者に輝く

2016.09.25

『new balance championship U-16 2016』を制した青森山田高校の1年生たち

 ニューバランスは17日からの3日間、静岡県裾野市の時之栖スポーツセンター 裾野グラウンドで『new balance championship U-16 2016』を開催した。大会は試合出場機会が少ない選手に全国規模で戦える場を提供することを目的に今年から開催。U-11、U-12、U-13、U-16とカテゴリー分けされてU-16は高校1年生を対象としている。大会には昨年の選手権を制した東福岡高校(福岡県)、今年のインターハイを制した市立船橋高校(千葉県)ら、全国から32校の強豪校が出場した。

 大会初日は、4チームずつ8グループに分かれて予選リーグを実施。各チームが総当たりの計3試合ずつを戦い、勝ち点でトップに立った静岡学園高校(静岡県)、東山高校(京都府)、市立船橋、青森山田高校(青森県)、星稜高校(石川県)、興國高校(大阪府)、富山第一高校(富山県)、尚志高校(福島県)がグループリーグ通過を果たした。18日からは決勝トーナメントが開催され、青森山田と尚志が翌19日の決勝戦へ駒を進めた。

決勝戦は青森山田高校(上)と尚志高校(下)の東北勢同士の顔合わせとなった

決勝戦は青森山田高校(上)と尚志高校(下)の東北勢同士の顔合わせとなった

 東北勢同士の顔合わせとなった一戦は、開始直後から激しい攻防が繰り広げられる。中盤の激しいプレスで相手にシュートチャンスを与えず、緊迫した展開の中ゲームは進んだ。迎えた32分、青森山田は右サイドでチャンスを作ると、キャプテンFW壇崎竜孔がクロスをヘディングでねじ込み先制点をマーク。このまま青森山田リードで前半を終える。

青森山田vs尚志の決勝戦は序盤から激しい攻防が繰り広げられた

 後半に入ると徐々に青森山田がポゼッションを高め始める。しかし、FWバスケス・バイロンが個人技からシュートを放つも、追加点が奪えない。対する尚志も試合終盤、FW伊藤稜汰を中心に猛攻を仕掛けるも、こちらもゴールを割れず。前半のワンチャンスをものにした青森山田高が、初代王者に輝いた。

終了のホイッスルと同時に、青森山田イレブンは喜びを爆発させた

 決勝ゴールをマークして大会MVPに輝いた壇崎は、「すごい嬉しいです。チームとしては(初戦の)前橋育英高校戦から尚志戦まで守備の部分で成長したと思います」。その言葉が示す通り、グループリーグは3試合で2失点、決勝トーナメントの失点は初戦の市立船橋戦の1点のみと堅い守備が光った。

 特に、球際のアグレッシブさは他の追随を許さない。檀崎は「いつも球際、競り合い、空中戦は『魂で負けちゃいけない!』と思ってやっています」と日頃のプレーを振り返る。その言葉の意味は、青森山田の試合を見れば容易に理解できる。試合中は常に声を出し続け、味方への叱咤激励はもちろん、球際を制したときには雄叫びを上げるなど、終始気合に満ち溢れている。決勝戦では相手の直接フリーキックの際、壁に入った選手全員が大声で相手のキッカーを威嚇し、審判に注意される場面もあった。他校の試合では、まずお目にかかれない光景だ。しかし、「声を出すのは当たり前のことで、特別なこととは思っていません」と壇崎は言い放つ。高校に入学して約半年、粗削りなプレーも目に付くが、選手たちからはすでに名門校特有の風格が漂う。

 チームを率い、優勝に導いた千葉貴仁コーチは「この年代の全国の強豪たちと試合をして、もっと戦っていかなければならないと感じました」と、勝利の中にも課題を感じていた。「優勝はしましたけど、全試合僅差で実力差はなかったので、これからの練習次第で上に行けるか、(他校に)抜かれるかが決まると思います。勘違いさせないように、今日だけ喜びます(笑)」と、その目はすでに“次”を見据えていた。

new balance championship 2016

By サッカーキング編集部

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