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フットサル日本代表、いざAFCフットサルアジアカップ2024一次予選へ

2023.10.07

AFCフットサルアジアカップ2024一次予選に臨むフットサル日本代表 [写真]=SHOKO

 10月7日から開催されるAFCフットサルアジアカップ2024一次予選に臨むフットサル日本代表。来年9月に予定されているFIFAフットサルワールドカップ出場を目指し、一次予選、アジアカップ本戦を勝ち抜くための戦いがスタートを切る。

 9月25日の代表候補合宿からおよそ1週間のトレーニングを積んだ齋藤日向は、当初は候補合宿のみの招集が予定されていた。しかし、木暮賢一郎監督が推進するプレーモデルに適した選手としてアジアカップ予選のメンバーに抜擢され、代表候補とフル代表、ダブルでの選出となった。

代表候補とのダブル選出となった齋藤日向 [写真]=SHOKO

 齋藤は昨年5月のマレーシア遠征でじん帯や三角骨を負傷。その後も二度の負傷がつづき、コンディションが戻るまでに11カ月あまりの時間を要した。しかし「候補合宿に選ばれたということは、一次予選出場は現実的ではない」と考えていたところでのフル代表選出。「素直にうれしい」と喜びながらも「必要とされた以上、どういった状況でも求められていることを体現したい。うれしさと同時に責任も感じながらここに来た」と話す。1年後に控えるワールドカップに向けては「まずは体の強さやスピードなどフィジカルベースを高めていきたい。Fリーグで名古屋オーシャンズの外国籍選手と対峙するときもそうだが、まずは1対1で負けないということが根本にあると思う。アジアカップ本戦やワールドカップは連戦になってくるので、疲れているときでも走れて体が強く、技術も発揮できる選手が必要とされると思う。まだまだレベルアップをしていかないといけない」とさらなる高みを目指す。

 今年4月のモロッコ遠征で初めてフル代表に選出された21歳の山中翔斗は、所属するペスカドーラ町田も上位をキープするなど躍進のシーズンを過ごしている。「チーム全員でハードワークをしてきたからこそ今の順位がある。その延長線上に日本代表があり、僕ひとりの力だけでは絶対にここには立てなかったので、本当にチームメイトには感謝している」と謙虚に語る。

「日本代表に名を刻みたい」と話す山中翔斗 [写真]=SHOKO

 9月にブラジルで行われたFutsal Nations Cupではベンチ外の試合もあり、悔しい思いを経験。町田ではピヴォを使う3-1の戦術を得意としていることもあり、日本代表のクワトロ(4-0)では「1対1やドリブルで仕掛ける自分の長所がまだあまり出せていない」と話す。課題を問うと「自覚しているし、木暮監督からもずっと言われてきているが体力。やっぱり走れないとボールをもらっても仕掛けられなかったり、ディフェンスの強度が足りなかったりする。戦術ももちろんだが、体力を課題に取り組んでいる」。ワールドカップに向けては「もう一年しかない。ミーティングでも『人生においての一年は短い』と言われているので、木暮監督のフットサルに必要な選手になるために、体力や戦術理解度、自分の強みを出すことを強く意識してやっていきたい。一次予選で結果を残すにはゴールだけでなくアシストや守備での貢献度も高め、 “山中翔斗”を日本代表に刻んでいきたい」と強い決意を見せた。

 好調のY.S.C.C.横浜を支えるエースの堤優太は、リーグ戦での出場時間も長くFutsal Nations Cupでも全試合に出場。タイトなスケジュールでコンディションを保つ秘訣を問うと「僕はフットサルのことが大好き。それが一番のモチベーションになっている。体力的にしんどい部分もあるが、一次予選から1年後のワールドカップまで、フットサルのことを考え続けて自分が成長するのであればまったく苦ではない」と話す。

得意の左足で活躍を誓う堤優太 [写真]=SHOKO

 数年前はディビジョン2への降格が危ぶまれるチームだったYS横浜が、今季は上位争いを演じ日本代表候補に数選手が選出されるまでになった。堤は「なかなか勝てないシーズンもあったが、間違いなく一人ひとりの能力が上がり、自信もついてきた。この舞台に呼ばれる人数も増えたが、また呼ばれる保証はない。ただ、ここで得た経験を数倍にしてチームに還元し、さらにチームが強くなるというサイクルを作っていくのは間違いなくプラスの成長材料」と話す。台湾、オーストラリアと対戦する1次予選では「ブラジル遠征の中で、僕自身が裏から抜け出すシーンも多かったので、ひとつはGKとの1対1を確実に仕留められるようにしたい。あとは4枚の回しで左利きの特性は重要視されているので、いかに時間を作って溜めることができるか。簡単な試合ではないが、ひとつひとつのプレーを精度高くやっていきたい」と活躍を誓う。

 今年6月に日本国籍を取得し、一次予選のメンバーとして初招集を受けたGKのフィウーザ・ファビオは木暮監督にとって「必要なタイプの選手」のひとりだ。初招集は自身も「めちゃうれしい」と話し、家族や友人、リーグ中断前に戦ったペスカドーラ町田の選手などさまざま人から祝福の声をかけられたという。初めての経験となった日本代表の強度の高いトレーニングについては「本当に素晴らしい。厳しいトレーニングで頭も使うが、そういった練習は大好き。周りの選手のポテンシャルもとても高くて、内山さん(内山慶太郎GKコーチ)も素晴らしい。コミュニケーションもたくさん取って雰囲気もいい。それはすごく大事なこと。とても楽しんでいる」と笑顔で話す。日本代表として初めて迎える国際大会に向けて「とても気持ちが強い」と話し「1秒でも早くユニフォームに袖を通して試合に出たい」と気合十分で一次予選に臨む。

初選出でトレーニングに励むGKのフィウーザ・ファビオ [写真]=SHOKO

 所属チームの名古屋オーシャンズでも、フットサル日本代表でも中心選手として長年チームをけん引する吉川智貴は、毎セッション後のクールダウンに余念がない。最後までアリーナに残り丁寧に体をケアする。34歳の今でも日本代表でプレーができていることを「しあわせなこと」と話し、昔よりも周りへの感謝や『自分ひとりではここにいない』ということを強く感じるようになったのだという。2021年にリトアニアで行われたワールドカップでは最終戦の欠場を余儀なくされ、悔いを残した。いよいよ次のワールドカップ出場に向けた一次予選がスタートするが「本当にいよいよ始まるな、と。まずは一次予選で勝たなければ次がないので、少しずつモチベーションが上がってきている」と意気込む。「精一杯全力でプレーするのは当たり前だが、前のワールドカップの悔しさを取り返すことができる機会を今は与えられているのでその分楽しみたい。(年齢的に)自分は本当に最後だと思うので、今までも全力でやってきた中でいつもよりも少しだけ楽しむ気持ちを持って臨んでもいいのかな、と思っている」とキャリア終盤の思いを語った。

リラックスした表情を見せる吉川智貴 [写真]=SHOKO

 フットサル日本代表はチャイニーズ・タイペイで行われるAFCフットサルアジアカップ2024一次予選で7日にオーストラリア代表と、11日にチャイニーズ・タイペイ代表と対戦する。

▼フットサル日本代表
GK
黒本ギレルメ(しながわシティ) ※体調不良により離脱
フィウーザ・ファビオ(湘南ベルマーレ)
ピレス・イゴール(バルドラール浦安)※追加招集

FP
ALA 吉川智貴(名古屋オーシャンズ)
FIXO オリベイラ・アルトゥール(深圳南嶺鉄狼/中国)
FIXO 内村俊太(湘南ベルマーレ)
PIVO 平田ネトアントニオマサノリ(インダストリアス・サンタ・コロマ/スペイン)
ALA 内田隼太(ペニスコラFS/スペイン)
PIVO 清水和也(名古屋オーシャンズ)
FIXO 石田健太郎(バルドラール浦安)
ALA 齋藤日向(シュライカー大阪)
ALA 堤優太(Y.S.C.C.横浜)
ALA 金澤空(名古屋オーシャンズ)
ALA 山中翔斗(ペスカドーラ町田)
ALA 原田快(FCバルセロナB/スペイン)

By サッカーキング編集部

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