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日本勢への迎撃態勢を整える中国勢。広州恒大の「静」と上海上港の「騒」

2017.03.14

14日、15日、ACLで日本の2クラブと中国の2クラブが激突 [写真]=Getty Images

文=池田宣雄
協力=アジアサッカー研究所

◆3月14日 グループG 広州恒大vs川崎フロンターレ

 現地時間20時(日本21時)キックオフ、天河体育中心での川崎フロンターレ戦を控える広州市内は、至って平静な様相を呈している。

 6大会連続出場の広州恒大は、天河体育中心での過去の日本勢との対戦を、7勝2分1敗と大きく勝ち越している。その1敗(0-1セレッソ大阪)も2014年大会のラウンド16第1戦で大勝(5-1)した後の2戦目だった。


 すでに2度大会を制している彼らにとって、日本を含む外国勢との対戦に、何か特別な感情を抱いて試合に臨むということはない。グループを首位で抜ける計算がはたらく程の余裕がある。

 今年もニンジン(ボーナス)作戦を遂行中だ。ACLは勝利=約5000万円、引き分け=約1700万円、得失点差+1毎に約5000万円が加算される。さらに、ラウンド進出毎に約1億7000万円の上乗せもある。

 しかし、先週金曜日に開催された国内リーグ戦で、敗北(1-2山東魯能)を喫したことで、川崎フロンターレ戦への必勝ムードが漂っているのも事実だ。

 国内リーグ戦のボーナスは、勝利に約3400万円が用意されているが、敗戦の場合は同額の罰金が課せられているため、選手たちは少なくない金額を失ったばかりなのだ。

 広州恒大は「川崎フロンターレ戦には何の憂いもなく、グループで彼らを引き離す機会となる」と短いプレスリリースを出している。

◆3月15日 グループF 上海上港vs浦和レッドダイヤモンズ

 現地時間19時半(日本20時半)キックオフ、上海体育場での浦和レッズ戦を控える上海市内は、徐々にヒートアップしているようだ。

 ACLを戦う上海上港には、ディフェンスラインに核となる選手がいないことから、これまでのグループ2試合で、9得点の浦和攻撃陣を警戒する論評が多い。

 大ベテランのリカルド・カルヴァーリョが、ACLではメンバー外のため出場できず、さらに、先週金曜日の国内リーグ延辺富徳戦で、主力CBの賀慣が負傷退場したことで、ただでさえ脆弱な守備陣への不安要素が増大している。

 それでも、初出場を果たした昨年の大会では、上海体育場での日本勢との対戦は2戦2勝。今年から指揮を執るアンドレ・ヴィラス・ボアス監督からも、特に日本勢を警戒している様子はうかがえない。

 メガディールで獲得したフッキとオスカル、中国で実績十分のエウケソンと中国代表の武磊を擁する、迫力満点の攻撃陣の爆発を、上海上港サポーターたちは信じて疑わない。

 グループ2連勝同士のこの対決は、撃ち合い必至の好ゲームになるだろう。

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