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ACLラウンド16第1戦に臨むG大阪…宇佐美「結果だけを求める」

2015.05.19

アジア制覇へ強い決意を示した宇佐美[写真]=GAMBA OSAKA

文=高村美砂

 ガンバ大阪にとって、苦しいスタートになった今年のAFCチャンピオンズリーグ。それでも、公式戦を重ねるごとに本来の輝きを取り戻すと、グループステージ第4節ブリーラム・ユナイテッド戦、第5節広州富力戦は、ともにアウェイながら連勝。予選突破の可能性をつなげた最終節では、ホームで先制を許す展開の中、FW宇佐美貴史の『バースデーゴール』で同点に追いつくと、82分には途中出場のFWリンスが決勝ゴールを決め、グループステージ『首位』で決勝トーナメントに駒を進めた。

 この一戦を振り返り「ガンバ大阪としてのプライドを示した試合。我がチームながら、ここぞという時の勝負強さは半端ない」と話したのは宇佐美。と同時に、決勝トーナメントの戦いに向けて強い決意を口にした。

「ACLは今年のスタートから絶対に獲りたいと思っていた大会。おそらくそれはチームの誰もが秘めているもので、その想いが今回の決勝トーナメント進出につながった。ただ僕らはまだ何も手にしたわけではない。つかんだ切符を無駄にしないためにも絶対に頂点に立ちたいし、そのためにも目の前の試合を1つずつ、結果だけを求めて戦います」

 その最初の戦い、ラウンド16の第1戦が20日、ソウルワールドカップスタジアムで行われる。相手はFCソウル。ACLグループステージ最終節で鹿島アントラーズを3-2で破り、グループ2位で決勝トーナメントへと駒を進めたチームだ。かつてはJリーグのジェフ市原(現ジェフ千葉)や京都、磐田などでプレーした崔龍洙氏が監督を務め、2度のワールドカップを経験したMF車ドゥリらが在籍する。G大阪は同チームと09年の同大会のグループステージでも対戦し、今回と同じ、ソウルワールドカップスタジアムでのアウェイ戦を4-2と圧勝。すでにグループステージ突破が決まっていた最終節のホーム戦では積極的に若手を起用し1-2で敗れたものの、メモリアルな記憶も残っている。

 それは、宇佐美が当時のクラブ最年少出場記録を更新する17歳14日で初先発を果たし、かつ、プロ初ゴールを刻んだことだ。その思い出深い相手との対戦を前に宇佐美は、08年以来、7年ぶりのラウンド16突破に思いを馳せる。

「ソウルは僕がデビュー戦で対戦した思い出深い相手だし、それ以上に、このスタジアムは13歳の時にU-13日本ユース選抜として出場した大会(MBC国際ユース大会)の決勝で5人抜きのドリブルをして、2アシストをしたという意味でいい印象に残っている。第1戦も簡単な試合にはならないはずですが、Jリーグ王者として僕らがタイトルを獲れるような戦いをしなければいけない、というプライドもあるし、日本のリーグを代表してしっかり結果を求めて戦いたい」

 G大阪が初めてACLを制した08年。以降、G大阪は09年から12年まで4年連続して同大会に出場し、うち09年から11年は3年連続でラウンド16に駒を進めたが、いずれも当時は一発勝負の戦いだったラウンド16の壁を破れず苦汁をなめた。だが、この決勝トーナメント進出にあたって、前述の宇佐美をはじめ、選手の誰もが口にしてきた『三冠チームのプライド』に懸けても、同じ轍を踏むわけにはいかない。その初戦となるアウェイ戦で、その決意がピッチからヒシと感じられれば──。勝負が決まる27日の万博記念競技場での第2戦で、G大阪に08年以来となるベスト8進出の歓喜が訪れるに違いない。

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