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『FIFA 17』で西岡明彦氏と福西崇史氏が初共演…実況、解説のこだわりを明かす

2016.07.20

[写真]=野口岳彦

FIFA公認の人気サッカーゲームのシリーズ最新作『FIFA 17』が9月29日に発売される。『FIFA 17』では、新たにJ1の18チームを収録。J1に所属する全クラブのロゴやユニフォーム、選手が収録される。サッカーキングは、世界中で絶大な人気を誇る『FIFA』シリーズの最新作が発売されることを受け、同作で実況、解説を務める西岡明彦氏、福西崇史氏に取材を敢行。『FIFA 17』の収録秘話や魅力について、語ってもらった。

西岡「試合を実況していて感極まった経験が何度かあります」

[写真]=野口岳彦

[写真]=野口岳彦

――今回、西岡さんと福西さんは『FIFA 17』のゲーム実況で初めてタッグを組むことになりました。お二人はこれまでに一緒にお仕事をする機会があったかと思いますが、お互いの印象について教えてください。

西岡明彦 初めて一緒に仕事をしたのは、プレミアリーグの中継でしたっけ? チャンピオンズリーグ? あれ、Jリーグかな? かなり前だから覚えてないね(笑)。

福西崇史 僕が現役引退してすぐだったから、7年ぐらい前でしょうか。西岡さんのことは現役時代から知っていて、一緒にお仕事ができると聞いた時は光栄でした。

西岡明彦 一緒に仕事をするのは、久しぶりだよね。現場で会うことはたくさんあったけど。

――サッカー中継で実況、解説をする際に、こだわっているポイントを教えてください。

西岡明彦 的確に試合を追うことと、解説者の方にたくさん話してもらうことです。どちらかのチームに偏ってはいけませんから、そのあたりのバランスは常に意識していますね。また、ピッチ外で起きている出来事にも注目するようにしています。監督の仕草やベンチの状況でも、チームの雰囲気が伝わってきたりしますから。

福西崇史 僕は元選手という立場を生かしながら、サッカーを分からない人に分かりやすく伝えたいな、と。選手たちはそれぞれの想いを持ってプレーしていますし、そういった部分も視聴者の方に伝えたいというか。サッカーをしたことがない方にも楽しさを共有できるような状況を作っていきたいので、少しでも分かりやすく解説することを心掛けています。

――実際に解説者という立場になり、プレーを言葉で伝えることの難しさを感じる場面はありますか?

福西崇史 サッカーは常に局面が変わるスポーツですから、その状況に適した解説ができるかどうかが重要なポイント。限られた時間で的確な言葉を選ぶ必要がありますからね。

――お二人が実況、解説をされるようになってから、印象的な出来事や試合はありましたか?

福西崇史 僕は2014年ブラジルW杯の決勝戦です。W杯には現役時代から特別な思い入れがありましたけど、解説者になってさらにその思いが強くなりました。決勝戦のドイツvsアルゼンチンは本当に素晴らしい試合で、「しゃべらなくてもいい」というか、初めて「見ていれば伝わるだろう」と感じた試合。だから、延長戦では全然しゃべっていないですよ(笑)。

――西岡さんは、いかがでしょうか?

西岡明彦 20年ぐらい、この仕事をしていますけど、2012シーズンにサンフレッチェ広島が優勝を決めた試合など、思わず感極まった経験が何度かあります。実況という立場ではありますが、選手たちがどれだけの想いを懸けてプレーしているかとか、感情移入をしながらできる限り近いところで試合を見たいと思っていますから、これまでに何度もそういう試合に出会えたことは非常にありがたいことですね。

福西「世界を相手に日本のクラブがどこまでやれるか、ぜひ試してほしい」

[写真]=野口岳彦

[写真]=野口岳彦

――ここからはお二人が実況、解説を務める『FIFA 17』をテーマに、お話をうかがっていきます。まず始めに、実際のサッカー中継とゲームにおける実況、解説の違いを教えてください。

西岡明彦 やはり、目の前で試合が行われているか、いないかの違いですね。ゲームの場合は、原稿があるだけですから(笑)。試合の状況をイメージするのはすごく難しいですが、その中でどうすれば臨場感を出せるか。実際のサッカー中継のようなリアリティを出すことを意識して収録に臨みました。

福西崇史 「ゴール」というコメントだけでも、試合展開やチーム状況によって、表現の仕方が全然違いますもんね。

西岡明彦 選手名だって、パス交換をしている時とシュートを打つ時では、声のトーンだったり、テンションが違うからね。

福西崇史 そうですね。個人的には収録中に何度も同じようなことを言った気がします。「右上~!」とか、何回撮り直したかわかりませんよ(笑)。

――また、今回はお二人の掛け合いも多く収録されているそうですね。

西岡明彦 これまでのシリーズでは解説者の方と別撮りをすることが多かったんですが、今回は一緒に収録する機会が多かったかなと。

福西崇史 同じ空間で収録することで、そのシーンの熱量やテンションを共有できますし、より一体感を表現することができたと思います。

――これまでの『FIFAシリーズ』と今作の違いは、どういった点にあるのでしょうか?

福西崇史 とにかく前作からの進化の度合いがすごい。映像はもちろん、選手の動きやパターンもすごく増えていますから。選手のプレーも実際の試合さながらです。

西岡明彦 選手の容姿はもちろん、スタジアムやサポーターも本当にリアル。画面から臨場感が伝わってきますね。

――今作からは、新たにJリーグのクラブが追加されました。率直な感想を教えてください。

西岡明彦 やはり今は世界に挑戦する時代。Jリーグのクラブを使って海外のビッグクラブに挑むことができる点は、すごくおもしろいと思います。

福西崇史 世界を相手に日本のクラブがどこまでやれるか、ぜひ試してほしいですね。

西岡明彦 Jリーグが収録されたことで、普段からJリーグを見ている方やサポーター、選手にとってもより身近な存在になる気がするし、世界への挑戦も含めて楽しんでもらいたいよね。

福西崇史 そうですね。海外サッカーをあまり見ない方でも入り込みやすいですし、自分の好きなチーム、思い入れのある選手を使って存分に楽しんでいただければと思います。また、なかなか見られない西岡・福西コンビにも注目してほしいですね。何度も撮り直した「右上~!」も、ぜひ聞いてください(笑)。

【西岡明彦(にしおか・あきひこ)】1970年生まれ、愛知県出身。広島ホームテレビのアナウンサーを経て、スポーツコメンテーターとしての活動を開始。現在はプレミアリーグやJリーグなど、国内外問わず多くのサッカー中継の実況を担当している。

【福西崇史(ふくにし・たかし)】現役時代は磐田、FC東京、東京Vでプレー。日本代表として、2002年日韓W杯、2006年ドイツW杯に出場した経験を持つ。現役引退後はNHKサッカー解説者を務めるほか、サッカー教室や講演会なども行っている。

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